済州島 声たち
解説
『済州島 声たち』は、長く語られることの少なかった済州4・3事件における女性たちの被害と、その後の人生に目を向ける韓国ドキュメンタリー。済州4・3研究者のチョ・ジョンヒによる聞き取りの歩みに寄り添いながら、コ・ジョンジャ、キム・ヨンヨル、キム・ウンスン、ホン・スンゴンという4人の生存者の証言を軸に、犀牛峰事件や土山里事件から浮かび上がる女性たちの記憶をたどっていく。
本作で大きな存在感を放つのは、誰かが書いた役を演じる俳優ではなく、自らの記憶と向き合う4人の女性たちだ。コ・ジョンジャ、キム・ヨンヨル、キム・ウンスン、ホン・スンゴンそれぞれの声や表情、言葉にならない沈黙までをカメラが受け止める。そこに長年、済州4・3を調査してきたチョ・ジョンヒが寄り添い、一人ひとりの人生から歴史の奥に隠れていたものをすくい上げていく。出演者それぞれの声そのものに耳を澄ませたくなる作品だ。
監督は『アングリーバードとバナナ合唱団』を手がけたチ・ヘウォン。証言を単なる歴史資料として扱うのではなく、その人が生きてきた時間とともに記録するドキュメンタリーとして、済州4・3を女性の視点から見つめ直す。過去の出来事を知るだけでなく、これまで十分に聞かれてこなかった「声」と出会うために劇場で観たい一本だ。
予告編
公開日
2026年11月7日(土)済州島 声たち
ポスター

英題
VOICES
配給
ストロール
上映映画館
ポレポレ東中野、ほか

